「暇を持て余す毎日…今日は私の母の家の庭の花で、生け花?をしたようです。先生に写真送って!とせがまれまして…お忙しいところに申し訳ありません」
申し訳ないなんてことはありません。だって『3年生女子、自発的に花を生ける!』ですもの。こんな嬉しいことがあるでしょうか。暇を持て余したら、このご時世とはいえ、便利な世の中ですからやることはあるはずです。お昼寝をするのもアリですし。因みにYちゃんは年長さんの冬からお稽古を開始したお子さん。通い始めて2年が過ぎました。
お稽古用の水盤ではなく、変形花器に生けている!
そう、変形花器に生けています!大人としてはとても難しい挑戦です(笑)。中に剣山が入っているわけでもなく、吸水性スポンジをセットしたわけでもないのて、難易度は高いのです。
器にこだわらず、色々なものを花器にしてお稽古をしてきた甲斐があったというものです。条件の整った器がない、花留めや剣山がないと花は生けられないわけではありません。自由に生けるためにはどうしたらいいのかを考え、ワインのボトルやゼリーの容器を時には使い、花留めの代わりになるものを用意しお稽古をしてきました。
役枝は教えていません
池坊でいう「真・副・体、あしらい」はまだ教えていません(ここで役枝のお話は省略させていただきますね)。理由は、言葉として捉えにくいこと、そして漢字も習得していない年齢であることです。その代わり「主役は何ですか?脇役は何ですか?通行人は誰ですか~?」と言いながら、百花物語こども花教室では役枝の概念を伝えています。
黄色の花器、そして「はっと」するような赤いチューリップ
挿し色は紫。その色の構成も見事です。
お稽古は裏切らない。
花に向き合い、丁寧に生けてきたことがスキルとなり、形になっています。手を抜かないこと。こんなもんでいいか、これくらいでもいいか・・・という気持ちにならぬよう指導してきました。それがここに形になったと感じました。お花を生けてくれてありがとう。成長してくれてありがとう