百花物語こども花教室 blog

栃木県足利市・佐野市の子ども花教室。幼稚園や学童保育での課外教室、「伝統文化親子教室(文化庁委託教室)」を運営。

お正月飾りは、大人が作るみたいなのがいい

ねぇ、そろそろ何か作りたいんですけど。

と、3年生女子。11月の中頃のことです。

そういえば、今年度はいけばなに力を入れてやってきたので、そういう制作はカリキュラムに入れていませんでした。その言葉に『はっ』としました。こどもたちの気持ちをどこかに置いてきてはいないのかと。こういう声を上げてくれるのは本当にありがたいことです😊

 

早速、手配開始です。が、はて?テーマはクリスマスにするかお正月にするか???12月の中頃にクリスマスは遅すぎるでしょうし、学童施設でも何かしら取り組んでいる様子ですし、学校でも芋づるでリースを作ったという話も聞いています。

こどもたちと相談してお正月に決めました。さらに話を聞いてみると、カッコいいやつ!大人みたいなやつを作りたい(売っているようなものを作りたい)!とのこと。そうなのね。分かりました!そのように花材を準備しましょう!

『やったーーーーー』と喜びの声。そんなに喜んでもらえたら、期待に応えなければなりません、私。

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ということで、デザインを決めて手配。ポイントは和紙の蛇腹折り。この秋、学童施設でワークショップをやった際、こどもたちは蛇腹折りができないという話が出ました。実際、半分以上のお子さんは出来ませんでした。

それならうちの教室のお子さんたちも、そうかも。よし!そこをポイントにしよう。出来るお子さんたちは、いかに綺麗に折れるかに気を遣ってもらえばいい。

結果、お教室のお子さんたちはできる子!だったので山を綺麗に折り上げていきました。

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和紙は浅草橋で購入。色合わせはもちろん、硬すぎで折りにくくないか、折りやすくても柔らかすぎて山が出なくても困るので、そこをチェックしながら選びました。あとの素材は、シンプルに揃えていきました。金色のお宝もつけたい気持ちをグッと抑えながら💦

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↑年長女子

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↑1年男子

 

完成はこんな感じ。かなり大人な感じに仕上がってない?と不安になるほど美しい出来ばえ。なんなら、私が購入したいくらいです!素敵に仕上げてくれてありがとう!

そういえば、この和紙を見て『鬼滅』みたい!と言われました(笑)市松模様っていうのよ、コレ。

 

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余談になりますが、うちのお教室で最も大切にしていることは『美しい作品を作る』ことではありません。『怪我をしないこと』です。不必要に痛い思いをしないことです。

そのためワイヤーを切った後はペンチで処理していきます。(上の写真参照)人数分、必要な数分を処理するので時には400個くらいこんなことをします。安心して笑顔で制作してもらうため、小さなことですが大切な準備です。

まだまだ、これからお正月制作やお正月生けは続きます。お子さんたちが楽しく安心してお教室で作品制作ができるよう心がけていきます。信頼してお子さんを預けてくださる各ご家庭のためにも。

 

それと、来年も子どもたちの声に耳を傾けながら進めてまいります。